桶ケ谷沼では、これまでに70種という多くのトンボが確認されている。その数は国内に生息するトンボの約三分の一、県内に生息トンボの三分の二を数える。
なかでもベッコウトンボは、国内最東端の生息で、環境省が公表したレッドリストでは、絶滅危惧Ⅰ類に指定されている。
作品は、ステンレス製で、長野県安曇野に住む中嶋大道氏の作品。
トンボの形や羽の表現から、ベッコウトンボを表しているものと思われる。
中嶋氏は、掛川市横須賀で秋に行われる「小さな文化展」に、毎年出品されている。

分 類彫金
作 者中嶋大道
制作年平成16年(2004)
場 所桶ケ谷沼ビジターセンター(岩井)
詳 細高さ143㎝、幅57㎝

取材をおえて

素材がステンレスということで、冷たい印象を受けるが、原始の時代から生き続けてきたトンボらしく、堂々と桶ケ谷沼の空を飛んでいるかのようである。
地域の人たちも含めて、自然環境の維持に努められている。いつの日か、空いっぱいに舞う昆虫の楽園に戻ってくれればと願う。