開校20周年を記念して、P.T.A.が寄贈。
遠目には秤のようにも見えるシルエットで、台座にはステンドグラスにより藤の花が表現されている。全体が錆ているように見えるが、これは金属表現の一つである。

分 類彫金
作 者新造形創造館 職員
制作年平成16年(2004)
場 所磐田市立豊田南中学校正門横(立野)

取材をおえて

全体が赤錆に覆われていて、「これは意図して表現されている」・・と説明がないと管理が悪いのではないかと憶測したくなる。
しかし、赤茶けた錆色は落ち着きを感じさせ、金属にありがちな冷たさがない。ずっと昔からそこに存在していたかのような、周囲の緑ともなじんでいるのは作者の狙い通り?!
設置意図について、「『時は繋がっている』」と生徒たちに伝えたかったのではないか」、とは学校関係者の言葉である。
朝夕、時を刻みながら登下校の生徒たちを見守っている。子どもから大人の世界に目が広がっていく中学時代、精神的にも肉体的にも不安定な時期の彼らに時間の大切さを訴えているのか。今は瞬く間に過去になり、未来が今になる・・時の流れは留まることを知らない。